雨の日のバイク運転で大事なこと
~タイヤの空気圧管理は基本~
雨の日にバイクを運転する際は、スリップで転倒しないようスピードを落とした慎重な運転が求められる。しかし、モトGPのライダーたちは雨の中でも超高速でレースを展開している。どうしてそんなことができるのか? 今年から1社供給でモトGPを足元からサポートする、ブリヂストンのモータースポーツ推進部・山田宏MCスポーツ推進ユニットリーダーに、モトGPの雨用タイヤについて聞いた。

- モトGPクラスで今季2勝目を挙げたケーシー・ストーナーは、雨の中でも安定した走りを見せる。タイヤの進化がドライバーの安全を支えている
2輪ロードレース世界選手権の最高峰、モトGPでは雨の日でも平均時速約150キロでレースが展開されている。それを可能にしているのはマシンの性能、ライダーの技術はもちろんのこと「タイヤによるところも大きいと思います」と山田氏は言う。
モトGP用タイヤには、溝のないドライ(晴れ用)タイヤと溝の入ったウエット(雨用)タイヤがある。一般ユーザーが使う市販タイヤは溝の入った「晴雨兼用」だが、同じ溝付きでもモトGPのウエットタイヤは「溝の割合が圧倒的に多い。パターン(模様)も違うし、ゴムの路面への食いつきがものすごくいいんです」。210馬力以上のパワーを受け止めて路面に確実に伝えるために開発されたモトGPタイヤと、市販タイヤとでは、そもそもの開発コンセプトに違いがある。
「モトGPのタイヤは1レース約120キロを走りきれればOK。でも市販タイヤは少なくともその10倍の距離を走ることが求められます。しかもサーキットと違い、一般公道の路面はすごく汚れている。その上で気象や気温変化など幅広く対応しなければならない。レース用タイヤは、気温0度になったらゴムがガチガチになりますよ」。
ある意味、レース用タイヤより厳しい条件が求められる市販タイヤだが、外見は年々レース用タイヤに近づきつつあるという。「特にスーパースポーツバイク用のタイヤは溝の数が少なくなり、見た目はレース用スリックタイヤに溝を入れたという感じです」。
その溝にも専門のデザイナーがおり、デザイン性や、排水性に優れたパターンが研究されている。「溝の効果的な入れ方やゴムの配合技術は年々向上しているので、雨など滑りやすい路面でも安全性は十分に確保されています。10年前と比べたら、市販タイヤもものすごく進歩しています」。
ここ数年、日本でもゲリラ豪雨など不安定な気象が問題となっているが、雨の日のバイク運転で大事なことは何だろう。「雨でも晴れでも、安全なライディングのためには、タイヤの空気圧をちゃんと管理するのが基本中の基本」と山田氏。「公道にはマンホールもあるし、横断歩道の白線の種類もいろいろある。路面の状況をよく見ながら常に余裕をもって運転することが大切です」と話した。
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